パートナーへの声掛け

パートナーへの声掛け

チームスポーツである以上、協力してプレーすることが大事です。
特にピックルボールではアウトボールを確実に見逃すことも、重要なテクニックの1つになってきます。その際、パートナーを助ける「声掛け」が役立つ時もあります。
今回はそんなパートナーへの声掛け、コミュニケーション法について考えたいと思います。
私かあなたか
「You」「Me」という掛け声は、ピックルボールでもテニスでも万国共通でよく用いられます。単純ですが、これこそが最も有効なコミュニケーション法だと、誰もが認識しているからこそでしょう。
サーバー側の時、リターン側はセンターをよく狙ってきます。そのボールを左サイドがフォアで取るか、右サイドがバックで取るか、判断が難しい場合があります。
決まっているパートナーであろうと、その場で居合わせたパートナーであろうと、声を出して、互いの役割、ボールをきっちりと確認することが重要です。

キッチンに進むと、特に声掛けは重要です。
一般的にフォアの方がリーチの自由度もあり、強打もできます。
互いに右利きの場合は、左サイドのプレーヤーがセンターラインを割り込んで、フォアを打つこともよくにあることです。上級者になると、コートの70~80%の範囲をフォア側が処理する場合もある、と言われるぐらいです。
自分の攻撃範囲ではないと判断した場合は「You」「お願い」「任せた」。
これなら攻撃できる、しようと判断した場合は「Me」「My Ball」「行きます」。
言葉自体は何でも構いません。なるべく短くて分かりやすい言葉を、できる限り早く発しましょう。
せっかくのチャンスを、互いのパドルをぶつけ合って逃してしまうなんてことは避けたいものです。
守りのときも
攻撃の時ばかりではありません。
ディフェンスの際も反応時間が短いピックルボールでは特に、声掛けは重要なカギを握ります。
初心者の場合、よくセンターラインを基準に自分と相手の範囲を半分に分けるが、本来の陣形と勘違いされている方がいます。
自分がきちんとした準備姿勢を取れないほど攻め込まれたり、必死にパートナーをカバーしてバランスを崩す、なんてことはよくあることです。そんな時に「このラインから先はあなたの範囲でしょ」と決めつけられると、味方が味方でなくなってしまいますよね。
自分がボールを持たないプレーヤーで、パートナーのボールが甘くなったのが見えたら、即座にポジションをやや後方に下げる、センター側に寄せるなどの工夫を取りましょう。相手は多くの場合、キッチンライン前方にいるプレーヤーの足元や腰、肩口などを狙ってきます。
「Me」と叫べば、追い込まれたプレーヤーは手を出さず、センター後方、ミッドゾーンに下がったあなたが、カバーできるかもしれません。
本来、次の準備ができないほど打ち込むものではないのでしょうが、連続してボールに触るとドンドン時間がなくなっていくと感じると思います。
打ってないプレーヤーの方は俯瞰的に見られて時間的にも気持ち的にも余裕があるはずです。これ以上、味方が追い込まれては苦しい、と判断したらセンターのボールでも「Me」と声掛けしてカバーしてあげましょう。
左右だけでなく、前後での連係ができるようになると、反応勝負のピックルボールはより楽しくなります。



アウトかインか
もう1つピックルボールで声掛けが重要である理由は、
ボールが空中にあり、見逃すべきかどうか、というシチュエーションが非常に頻繁に起こることです。
正面で強くボールを打たれるとアウトかどうかの判断が難しいですが、斜めから見ている、あなたには、きっと「アウト」と確信を持てる瞬間があるはずです。
「アウト」「ウォッチ」「ノー」。
その言葉1つでポイントが自チームに転がり込んでくるかも知れません。
ゲームの勝敗が変わることもあると言っていい、非常に重要な場面です。味方のピンチを救うことにもなるのです。
失敗を恐れず、ぜひ声を出してください。
どうも微妙でワンバウンドさせた後でも処理できそうなボールの場合は「ワンバン」「落として」。
自分の打ったボールがインかアウトか分からず、動きを見失っているようなパートナーには「入ってるよ」「構えて」「まだあるよ」など、プレー継続を促しましょう。
それが次のビックプレーにつながるかもしれません。
「前」「下がって」
ネットに当たってボールが越えてきそうな場合もピックルボールではよく起こります。「前」「落ちるよ」「取れるよ」「Go」。これも言葉は様々ですが、その声1つで、反応がわずかでも早くなるかもしれません。
常にボールを目で追うことを続けていれば、ボールの方向が変わって自分側に来た際に、反応できるかも知れません。その時は迷わず「Me」ですね。
相手サーブがショートコーナーを狙っていると分かったら「前」、自分がいいサードショットを打った確信を持てたら「前」。いずれもキッチンへの前進を促します。
どちらか片方が後方に取り残されることなく、2人同時にキッチンに駆け上がることも、戦術上ピックルボールでは非常に大事です。
声はそのタイミングを合わせる絶好の手段です。
逆に自分のボールがミスショットと分かったら「下がって」「甘い」と、味方に一瞬でも反応時間が増えるよう、半歩でも下がってもらえるよう、声を掛けましょう。
普段から習慣化を
キッチンラインに立っていて、相手のボールが自陣コートに入っているような時に声掛けしても、残りの距離は2メートルしかないので、よほど遅いボール以外は、もう間に合いません。
相手の動き、パドルの向き、ボールの勢いなど様々な要素を目で追い、その瞬間に的確な指示を声にして発するのは、なかなか難しいものです。
時に判断を間違ったり、逆にパートナーの動きを邪魔してしまうこともあるかもしれません。ですが、それもチームプレーの一環です。勇気を持ってください。
できることなら、練習であろうと、試合形式であろうと、どんな時でもパートナーへの声掛けは習慣化しておく方が良いと、私「ピックル坊や」は思うのです。
効果は絶大
互いの掛け声を信頼し合えるようになれば、互いのポジションや役割が明確になり、ためらいなく自分のコースだけを守ったり、センターラインを越えて飛び出しボレーを決めたりと、目に見えて動きが良くなります。
片方がレクリエーションと思っていて、片方が真剣に取り組んでいるなんて状況もあるでしょう。かといって、お互いバラバラでプレーしていても楽しくありませんよね。
ダブルスは個人個人の勝負ではなく、ペア対ペアの連係の勝負を競っています。
きちんとしたコミュニケーションあった方が、パートナーだけでなく、相手のプレーヤーも含めたレベルアップにつながるのではないでしょうか。
完全にパートナーと同期してポイントを挙げた時の喜び、爽快感こそ、ピックルボールはダブルスが面白いと言われる由縁の1つです。
こちらが「アウト」と言ったボールをパートナーが触ってミス。不穏な空気が流れたら「ごめんなさい、余計なこと言いましたよね」と微笑めば、大概の場合は、うまくいくのではないでしょうか。
あっ、大事なことを忘れてました。「ナイスプレー」「ナイスキャッチ」「ありがとう」。
これこそ、何より効果絶大な掛け声ですよ。