片手バック トップスピンディンク

片手バック トップスピンディンク

これまでトップスピンディンクについてお伝えしてきました。
スライスディンクは片手がノーマルです。ただし、トップスピン限定ということになると、ピックルボール界では、片手より両手の選手の方が主流としてきました。
ですが、今回は片手のトップスピンディンクも試してみてはいかが? という回になります。



片手にもメリットがある
両手の方がトップスピンがかかるイメージが強いですが、
実は片手にもたくさんのメリットがあります。
まずは両手と片手のメリット、デメリットを比較してみましょう。
| トップスピンディンク片手と両手の比較 | ||
| 片手 | 両手 | |
| 安定性 | テクニック的に難しく△ | 体全体を使うことで◎ |
| スピン量 | やや少なめ△ | 推進力のあるスピン可能◎ |
| リーチ | かなり広い◎ | かなり狭い✕ |
| 自由度 | ディンクボレー、スライス、スピードアップの切り替えが◎ | 球種がスピンのみ、スライスの時は相手に分かってしまう✕ |
| 攻撃度 | 相手を騙すショット○ | 相手を押し込むショット○ |
安定性やスピン量では、片手の方が劣りますが、リーチの広さでは片手の方が圧倒的に分があります。
何より大きいのが、その汎用性の高さです。
片手ならボールを打つ寸前までディンクボレーやスライスの切り替えが可能です。
片手でストレートにスピードアップしてくると思いきや、実はセンター。
自分の体の真横を、通り抜けていくショットでポイントを奪われた時のショックたるや、なかなかのモノです。
私はいつもやられる側です(笑)。
テクニック的には距離を短くするのが難しく、ボールが浮いてしまうことも多いですが、打てるものなら、ぜひ習得したいショットなのは間違いないでしょう。
上級者に聞く打ち方のコツ
コーチたちがアップしているインスタ動画を参考にさせてもらって、うまく打つコツを列挙していきます。
▶「danieljpickleball」インスタグラムより
▶「gotpickleball1」インスタグラムより
①コンチネンタルグリップ
片手を選ぶ際の最大の魅力は、その自由度の高さです。
ディンクボレー、スライスにも瞬時に切り替えられるよう
薄めのコンチネンタルグリップが推奨されます。
②手首は背屈で固定
ベースラインからの片手バックハンドの場合、リストワークは通常、掌骨から背屈です。
いわゆる手首を体の内側に折った状態から外側へと動きます。
ですが、ディンクの場合はこの動きが必要ありません。
体の外側に折った背屈の状態で固定してテイクバック
そのままの状態でスイングを終えます。
③体の前でインパクト
この薄い固定したグリップでスピンをかけるためには、体の前方でボールを捉える必要があります。
2番目の動画では、クロスに引っ張られた状態を想定していますが、
それでもスライスに比べればやや前方でインパクトしていることが分かります。
④左から右にスイング
これはかなり大事なポイントと思うのですが、
思い切ってアウトサイドインにスイングすることです。
テニス経験者の場合はインサイドアウトに打つことに慣れているでしょうが、この打ち方だと距離が出過ぎてしまいます。
1番目の動画内では「左から右にスイングする」。
2番目の動画内では「ナイキのマークを描くように」と表現されています。
⑤ボールの外側をヒット
先ほどのスイング軌道のイメージをつかむコツとして、
ボールの外側を打つ意識を持つことはかなり有効です。
ボールの後ろではなく、思い切って外側に触れてみて下さい。
ボールに縦回転がかかり、距離が短くできることが分かるはずです。
ソフトタッチが大事
最後にプロのジェームズ・イグナトウィッチの動画をご覧ください。
すべてディンクボレーのシーンですが、非常に繊細なタッチでボールの外側に触っていることが分かります。
▶「jamesignatowichcoaching」インスタグラムより
このイメージ、この感覚がトップスピンディンクで非常に役立つと思います。
過度に回転をかけようとせず、自然に触れるように打つのがポイントですね。
広がるバリエーション
ピックルボールでは反応時間が少ない分、咄嗟のプレーが必要になる場面が頻繁に起こります。
スライスで返すだけでなく、
片手トップスピンを交えることができれば、バリエーションは大きく広がりますね。
ちなみに私はベースラインからは片手、キッチンではトップスピンは両手、スライスは片手ですが、片手のトップスピンディンクも習得にチャレンジ中です。
あっ、もうひとつちなみに、片手バックハンドディンクの名手で知られるベン・ジョンズは両手スピンディンクも習得に向けて動いているそうです。
世界一の選手ですら、常に高みを目指している話を聞くと、「自分もやってみよう!」と思いませんか?











