テニスとの違い

スライスを考える②

picklebouya

前回、スライスを考える①では、スライスリターンは、相手のトップスピンを打ちやすくする可能性があると言われ始めていることをお伝えしました。今回はバックハンドのディンクスライスに絞ってお話します。

こちらはまだまだ有効性は高いはずで、プロもたくさん使っていますね。ですが、大阪から情報発信中の私「ピックル坊や」は、はっきり言ってかなり苦手です。

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チョップしない 

いろいろなレッスン動画を見ましたが、アドバイスとして強調されることは大体、以下の3点になります。

▶「The Pickleball Clinic」動画より

▶「PlayPickleball.com」動画より

回転量を上げようと「チョップ」しすぎないでください。

Uの字を描こうとしすぎて、急激にスピードあげて、ボールをカットするような動きをする必要ありません。上からではなく、ボールの真後ろにパドルを入れ、ゆっくりと前に転がすように打ってください。2番目の動画では、ナイキのマークを描くように緩やかに上へ持ち上げてください、と表現しています。

テークバックの際、肘を90度近く曲げて打とうとする方がいますが、ほぼ真っすぐで大丈夫だというものです。肘から先を急激に動かす「チョップ」はダメというのと、ほぼ同じ内容のアドバイスと思います。

肩を支点にゆっくり動かしてください。

手先を使うほど不安定になり、一貫性が保てなくなります。

これも「チョップ」防止の一つだと思いますが、手首の角度を固定して動かさないようにしてください。

人によるのでしょうが、手首とパドルの角度が120度ぐらいでしょうか。この動画ではありませんが、リストは使わずに、濡れた雑巾をパドル面に載せて、隣の人に運ぶように打つという表現もありました。

レジェンドの教えは 

「ボールに回転をかけようとしすぎない」「チョップしない」というのは頭では理解できましたが、テニスから転向組の私の場合、どうもうまくいきません。

ベースライン付近からのスライスからは普通に打てるのですが、短く打つディンクでの動きがどうしても硬くなります。なぜでしょう?

困ったときは、ピックルボール界のレジェンドのベン・ジョンズ選手の言葉に耳を傾けるのが一番です(笑)。

▶「PPA Tour」動画より

彼のアドバイスを要約すると、

①バウンドの頂点で打てるよう、きっちりと足を調整する

②わずかに開いたパドル面でダウンスイング

③膝を曲げてボールと同じ高さになる

④手首を上に反らせて固定する

その他、ネットが低く距離の長いクロスなら早いペースで打てる。ネットのわずか上を通せば伸びのある相手に難しい軌道になる、悪いポジションで打たされてる場合は、オフェンシブなスライスを打たないなどの判断が重要、と続きます。

スライス名手 元テニス選手の教えは 

とはいえ、私、まだまだしっくりいきません。

たどり着いたのが、女子のトッププロ、マリー・ハンバーグ選手が解説する動画です。テニス出身で、スライスを得意としていたそうです。

ディンクの中でもスライスはアグレッシブなショットと言いきっています。

スタンスはセミオープンで、常に同じ角度でボールの下に入って打ちたいと語っています。

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戦術的な部分では、ワイド、ワイド、ミドルのパターン。相手の足をターゲットに置き換えれば左足、左足、右足のパターンをよく使うそうです。また角度を付けるのがうまい相手には、角度を与えてはいけない、と語っています。

ここでも前回のスライスリターン同様、相手の力量を見極めること、一辺倒にならないことが大事なようです。

▶「Ed Ju」動画より

(余談ですが動画冒頭では、前回お伝えした「スライスリターンをプロは使わない」説について、ミックスでは一定の男性プレーヤー相手には使わない、と話しています)

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余分なことは何もしない 

同じハンバーグ選手の解説動画です。ディンクではありませんが、キッチンに落とすドロップショットのスライスのコツを聞かれて、次のように話しています。

▶「tanner.pickleball」動画より

①常にボールに近づいてベストな体勢で打つ

②手首は固定する

③打ったボールを追いかけ流れるように打っていく。

④毎回同じように打つ

ここで私が最も印象に残ったアドバイスは

「余分なことは何もしないようにして打つ」という言葉です。

意識するのは下半身 

テニス慣れした私がミスする原因を考えるに

①ボールのバウンドが想像より低い

②ボールより高い位置から慌ててパドルを入れようと必要以上にダウンスイング

③ボールが飛びすぎるのを抑えようと、薄く当てて回転数を上げようとする

肘から先の動きが増え、必然的にミスが増える。

これが「チョップはダメと分かっていても、チョップしてしまう」失敗のプロセスだと感じています。

ベン・ジョンズ選手、マリー・ハンバーグ選手の教えに共通しているのは、ボールとの接触位置をベストにすること、必ずそこまで足運びすることです。

余分なことは何もしないでいいように打つ。

とは、何とも金言ではないでしょうか?

肘から先を動かさない、手首を固定すると意識しても、ボールへの接触点が自分の想像とズレていれば、自ずと肘から先で調整しようとしてしまうものです。

意識するのは、下半身をさぼらないこと。

丁寧な流れるような足運び、膝&腰の曲げ伸ばし。私の場合、ほんの少しですが、これを意識することが、ほかの肘&手首の固定、スイング軌道のどれを意識するよりも、うまくいくようになりました。

同じアドバイスでも、人によって効果は様々です。ですが、私やこの動画内でアドバイスを受ける男性たちのように、典型的にチョップミスしてしまう方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?

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ピックル坊や
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勝手に広めるンルン
大阪府生まれ。大学までテニス部。大阪から情報発信。ピックルに目覚め、ルンルン楽しく上手くなれるのか検証中
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