戦術について

ダブルスのポジション戦略①

picklebouya

今回は3回に渡って、ダブルスのパートナーとの位置取りについて考えたいと思います。

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パートナーを追うのではない

まず最初にお伝えしておきます。ポジションは単一的な判断では決まりません。

ボールの位置と方向、あなたの対戦相手の位置、パートナーの位置、自分とパートナーの反応速度、対戦相手のショット傾向など、

様々な複合的な要素によって決まります。

とはいえ、まずはボールの配置によって、ある程度の動きが決まるという、基本の話をしたいと思います。繰り返しになりますが、ボールの位置だけですべてが決まる訳ではありません。

しかし、

パートナーが動いたから、そのパートナーを追いかけて動くというようなポジショニングでは、反応時間が物を言うピックルボールでは全然、間に合いませんよね。

パートナーと連係するうえでも、まずは基本となる「ボールを追う」「ボールに寄る」という考え方を、ご説明したいと思います。

紐でつながれているイメージ

以下の動画では、ダブルスで相手側含め4人がキッチンに着いたとの想定で話をしています。

パートナーとあなたの距離の目安として、お互いに俊敏性があり、素早くコートカバーできるレベルの場合は

9-10フィート(2.74m-3.04m)。

そうでない場合は、

6-8フィート(1.82m-2.43m)としています。

両者の間が紐でつながれているようなイメージを持って左右に動くことを勧めています。

▶「Selkirk TV」動画より

通常ならパドルを持った手を互いに広げたぐらいの距離、

素早く動けるペアの場合は、両手を伸ばして手をつなげるぐらいの距離ということになりますね。

ともに右利きで、右サイドのバック側にボールが行った場合、左サイドのプレーヤーがフォアでカバーすることが多いので、その際は互いの距離は縮まります。

ボールに寄るということ

次の動画を見ると、なぜ自分側から打たれたボールの位置に動かなければならないかが、よく理解できます。

▶「Selkirk TV」動画より

下の図でBがクロスにディンクした場合、Dがさらに角度を付けてクロスディンクするには、サイドアウトの危険性もあり、かなり狭いゾーンを狙うことになります。

Bのボールがポップアップして、Dが攻撃を仕掛けるにしても、サイドアウトのリスクがつきまといます。

よってAは、Dからのストレートのスピードアップに備えるのが基本。

代わりにBはセンター寄りまでカバーする形になります。

逆にBがストレートにディンクした場合は、

BはそのままCからのストレートのスピードアップに備えます。

代わりにAがセンター寄りまでカバーすることになります。

これが打ったボールの着地点に「寄っていく」という考え方です。

変わるポジショニングと返球コース

仮にBがコートのサイドライン外まで追い出されるような素晴らしい角度の付いたボールを、Dに打たれたとしましょう。

Bの返球コースはどこが正しいでしょうか。

クロスに返球してしまうと、Aは最初の図の通り、ストレートに備えるべきですが、Bがセンター寄りまで戻って来る時間は、距離が遠い分、従来以上にありません。

よってAがBの遅れる分、センターをカバーしようとするとストレートに空きができます。

ストレートに戻って、ダウンザラインの攻撃をカバーすしようとすると、Bが戻れない分、センターに空きができてしまいます。

Aのカバーする範囲が、必然的に大きく広がリ過ぎることになります。

これがボールを動かすことで相手ペア間のスペースを作り出すという、CD側の配球テクニックです。

よってBの正しい返球コースはストレート。なんとかCに取らせることです。

正しいコースと位置取りが大事

さらに細かく言えば、やや中央寄り。一般的に攻撃力が弱いとされる、バックで打たせることが理想です。

バックで逆クロス側に打つのは、角度の面からも、サイドアウトの危険性からも難しくなります。Aは先ほど同様、クロスの難しい位置を、それほど気にしなくて良くなり、カバー範囲は狭くて済みます。

この形でもボールに「寄って」います。

ポジショニングが間に合わないとなれば、自軍のボールの打つコースを変えることでも、互いの距離関係を、維持できるということですね。

AがBをフォローするためB側に寄り、BとAの距離が一定のままだった場合を考えください。Bのボールがクロス返球された場合、Aの右サイド、ストレート側はガラ空きになってしまいます。

パートナーを追う、パートナーとの距離が保たれているからいいというより、自分たちのボールの、相手コートに落ちた位置に「寄っている」ことの方が、大事だというのが、ご理解いただけるのではないでしょうか。

仮に正しいコース選択をしても、あなた、もしくはパートナーが、意図を理解して、シームレスに動けていないと、結局はポイントを失う可能性が高くなるだけです。

このポジショニング、カバーリングの概念は、極限の反応時間で戦うピックルボールを学ぶうえで、避けては通れない問題です。

次回は、相手に有利な状況を譲り渡してしまった場合、どこのコースを「捨てる」べきなのか、その意味をより深く考えたいと思います。

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大阪府生まれ。大学までテニス部。大阪から情報発信。ピックルに目覚め、ルンルン楽しく上手くなれるのか検証中
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