スローダウンする方法

picklebouya

ピックルボールで最も難しいテクニックとは、どのショットでしょうか? サードドロップ? バックハンドフリック? アーニー?

私は、相手のスピードアップされたボールをスローダウンすることこそが、最も難しいのではないかと思っています。

今回は、スピードを落とすテクニックについて考えたいと思います。

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なぜスピードを落とす必要があるか

なぜわざわざスピードを落とす必要があるか?

最初にこの点について深く理解しましょう。

ダブルスでキッチンラインに4人が進みました。

足元付近の低い位置でボールを打たされたケースを想像してください。

通常通りのヒットでネットを越えようとすると、当然ボールは高く打ち上げるしかありません。

こうなると相手はさらに強く足元に攻撃してくるでしょう。

スローなボールでできる限り低い弧を描いてボールを返し

相手からの2次攻撃を防ぐとともに

自分が体勢を立て直す時間を作らなければなりません。

このショットが打てないと、次のショットでトドメをさされるということは、皆さんもコート上で幾度も経験しているのではないでしょうか。

「絶対に必要なこと」

次の「Pickleball Channel」動画では、ゲームを遅くすることには、次の3つの利点があるとまとめています。

  • 時間が増えることにより次のショットの選択肢が増える
  • 相手に攻撃しにくいボールを返せる
  • キッチンに近づく時間を多く確保できる

つまり自分のプレーを次のレベルに引き上げるためには

「絶対にスローゲームに取り組むべき」としています。

本当にその通りです。

まずは、スローダウンを覚えることの重要性を分かって頂けたでしょうか。

ボールに絶対スピードを加えない

とはいえ、相手のパドルから強く放たれたボールをイッキにペースダウンするテクニックは、最難関と思えるほど、難易度が高いです。

次の動画でピックルボールコーチのジョーダン・ブリオネス氏は「絶対にプッシュやパンチ、スイングをしないこと」を強調しています。

実際の言葉を引用させていただきます。

いくらスローダウンさせようと思っていても実際はスイングしたりヒットしてしまっています。それではスピードは落ちません。スイングするとボールに勢いがつき、カウンターを食らいます。目指しているものとは逆の効果になります。

いやあ「振らないこと」というのは分かってはいますが、

相手のボールに勢いがあると、パドルを出す時、絶対何らかの動きをしてしまいますよね。

ホント耳が痛い指摘です(笑)。

どうやって振らなくするか①

ではどうやって「スイングしない」ということを体に覚え込ませるのか。

さらにブリオネス氏の言葉に耳を傾けてみましょう。

まずグリップの強さです。10段階で言えば「3~4割程度」で握って下さい。

次にパドルフェイスをオープンにします。リセットを狙う場合は

パドルフェイスを約45度の角度にする必要があります。

45度の角度から弧を描くようにネットを越えさせる必要があります。そうすれば、自然とボールが下がっていく軌道を描くことができるというのは、理解できますね。

どうやって振らなくするか②

ここまでは確実に実行するとして、

肝心なのは、この後、どうやってスイングをせずにボールを捉えるか

という点に尽きるでしょう。

ブリオネス氏は「最後に最も重要なこと、そして、おそらくほとんどの選手にとって最も難しいこととなるでしょう」と前置きして、次のように語っています。

ピックルボールではどのショットも実際にボールにエネルギーを注ぎ込んでスイングしようとしています。

スピードを落とそうとする場合、非常に重要なポイントはレベルが上がるにつれ、特にキッチンライン付近にいる時は、パドルを動かさないようにすることが重要です。

ボールのスピードを落とそうとするなら、ボールをしっかり追う(トラッキングする)必要があります。

グリップの握りを緩め、パドルのフェイスをオープンにして、パドルの中心、スイートスポットを打つだけで、

ボールのエネルギーがパドルに跳ね返るのを待ちます。

なかなかイメージしづらい「振らない」という動作。

あらかじめ飛んでくる場所にパドルを出すよう追跡するー。

「トラッキングする」という英語の言葉が、私には一番しっくりきました。

なぜ振ってしまうのか

なぜパドルが自分の思いとは裏腹に動いてしまうのか。

この動画ではもう1つ重要なヒントをくれています。

ボールとパドルが接触する位置についての話です。

腕を前に伸ばしすぎるとコントロールが効かず、ボールが上に飛び上がり、相手に足元を攻撃されてしまいます。

逆に体の手前につまりすぎると打つスペースがなくなり、パドルフェイスをオープンにしてボールを浮き上がらせることになります。

重要なことはシンプルな動きをすることです。

すなわち腕が伸びすぎたり、つまりすぎた位置でボールを捉えてしまうから、結果的に動かさないでいたつもりのパドルを動かして、ボールに何らかのエネルギーを与えてしまう、ということですね。

立体の箱をイメージしよう

確かに慌てて腕を動かしてボールを追いかけると、どうしてもミスにつながってしまいます。

このアドバイスを聞いて、私なりに、余分な動きを削ぎ落とすためにイメージしたのが、次の図になります。

キッチン付近で相手がスピードを上げてきて、かつコート内に収まる場所は、意外に限られています。

ですので、最も攻撃のボールが飛んでくるだろう

へそ下あたりから膝下あたりにかけて、架空のヒッティングボックスをイメージしましょう。

あらかじめ、ボールとパドルを接触させるゾーンを、この箱内に限定させることで

「トラッキング」の集中力を高めるのが狙いです。

自分やパートナーのボールが甘く、相手のボールがスピードアップしてくると感じたら、脳内で危険センサーを発動させて、リセットの心構えをします。

相手のパドルを見て、ネットの高さより下に来ることが予想できたら、この前後高低をイメージした立体の箱の中でボールを捉えることに集中します。そのボックス内で、45度の角度にしたパドルを、ただ差し出します。

少しでも早くと前で取りすぎたり、少しでもボールを見ようと手前にしても、うまく返球できる可能性は少ないです。

この自分の体から遠すぎず近すぎずのタイミングで、必ずパドルに当てると心して下さい。

ボールの来ると思われる軌道に少しでも先にパドルを潜り込ませ、ボール2、3個分パドルを体側に引いて受け止めるようなイメージです。

速いボールに身がたじろぐと、どうしても前に押し出してしまう動きが加わってしまうことを、あらかじめ想定しておきましょう。

理想の弧をイメージしよう

パドルに当てる際には、自分なりに想定した弧をきっちりと描かなければいけません。

ネットとの距離にもよりますが、ネットから30~50センチ上を越えるように意識しましょう。

打つのではなくボールを「トラッキング」してパドルに当て

イメージ通りの弧を描くことに集中します。

あとはボールが仕事をしてくれるはずです(笑)。

両手を使うのも有効な手段

次の動画では、先ほどのブリオネス氏が、中級と思しきプレーヤーのリセットショットをレッスンする動画です。

ここではキッチンラインからだけでなく、キッチンライン後方で、スローダウンする方法にも触れています。

キッチンから下がれば下がるほどスタンスを広く取ります。

遠ざかると、その分、腰部分から足首まで、と守備範囲が増えていきます。

「トラッキング」する範囲が広がる難しさに加えて、こうなると、相手キッチンまで、ある程度、距離を出さないといけません。

先ほどの45度のパドルをただ差し出す方法を取りつつ、

肩や下半身を使って持ち上げ、描く弧を距離に応じて大きくします。

ここでもスイングやパンチングをする必要はありません。

さらには両手でパドルを持った方が安定感が増すと、

ダブルハンドでペースダウンする方法をオススメしています。

実はこれ、かなり有効な手段と思います。

私も、両手でパドルを止めた方が、スイングをしない意識を高めることができ、成功率も上がります。

「どうしてもうまくいかない」と私と同じお悩みの方がいらしたら、両手リセットも、ぜひ1度お試しください。

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ピックル坊や
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勝手に広めるンルン
大阪府生まれ。大学までテニス部。大阪から情報発信。ピックルに目覚め、ルンルン楽しく上手くなれるのか検証中
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