ディンク戦略を考える②

picklebouya

前回、ディンクは、浅い、クロスなど一辺倒になりすぎてはいけない、そのバリエーションやコンビネーションが大切だという話をしました。

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狙い所9選

今回はよりシンプルに考えるためにも、

あらかじめ想定できるディンクの攻撃パターンを、列挙していきたいと思います。

コースの変化

例えば相手のバック、バック、フォアなど。バックを2回攻めた後、フォアへと転じるなど、相手の苦手ショットと、その反対側のショットを強要します。

クロスの場合は相手の「右足、右足、左足」。逆クロスの場合は相手の「左足、左足、右足」。また「ワイド、ワイド、ミドル」などと、心の中でターゲットを設定して、自分なりのパターンを持つことは有効でしょう。

ダブルスの場合、弱い方のプレーヤーを狙い続けたいですが、こちらからストレートにアタックした場合は、強い方のプレーヤーと対峙することになります。

時にポーチを狙う相手の逆を突いてストレートに打ち、弱点の方のプレーヤーにカウンター攻撃を向けるのも効果的です。

相手も常に自分のところに来ると想像するより、いつ自分のところに来るのか分からないと思わせた方が、考えさせることができるでしょう。

バックのスライスディンクでもお伝えしましたが、同じコースでも、

角度を付ける場合、角度をゆるくする場合、を使い分けるコンビネーションも有効です。

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これに対処しようとすると、相手はパドル面の角度を調整しなければならず、よりミスが発生する可能性が高まります。

角度を付けすぎることにこだわりすぎると相手からATP(エーティーピー=Around The Postの頭文字から)を受けるリスクがありますから、ここでも大事なのは、変化を付けることと戦略の組み立てです。

球種やスピードを変える

スピンとスライスの順方向と逆方向の回転の変化。サイドなどの横回転も混ぜます。

また回転量の大きさ、少なさで、バウンドの高さや、スピードの変化、ショットのリズムを変えることでも、相手のミスを誘発できます。

深いディンクで相手を押し込もうとする場合、常にフルスイングしても効果は薄いでしょう。

5割程度の力で打つショット、8割程度で打つショットとスピードの変化を加えれば、こちらのミスのリスクも減らせますし、同時に相手のタイミングを崩すことにもつながります。

最終的に、さらにスピードアップして相手の体を狙っていく場合などにも、常に一定ではない、このスピードの変化は相手の反応を難しくするでしょう。

深さを変える

前回の「ショートディンク」一辺倒はショットを難しくするだけという話でも、触れましたが、有効なバリエーションとして、キッチンラインぎりぎりや、時にキッチンラインを越えるようなショットを同じフォームから繰り出すという方法があります。

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逆の立場になって考えてみると、ワンバウンドで打つタイミングで構えていて、急遽ボレーに切り替えるのは意外に難しいと思いませんか?

このボールの軌道の高さならボレーだ! と思って構えたら、スピードの緩急や回転量の差をうまくミックスされていて、意外に短い軌道であった場合もありますよね。

慌ててショートバウンド打つことになったら、ポップアップしてしまう可能性がグンと高まってしまいます。

深さと考え方は同じですが、ネットの通す高さを変えることもできます。

同じフォーム、同じスピン量で打つと見せかけて、普段より、わずかにネットの高さ上方を通せば、当然、ボールは深くなります。

クロス、ストレートのコースの変化だけでなく、ボールの軌道に変化を加えるというのも、相手を惑わす要素になり得るでしょう。

意外な戦術① 同じ所に打つ

次の動画では、3つの戦術を教えてくれています。

▶「Pickleball Playbook」動画より

1つは先に挙げたボールスピードや深さののチェンジオブペースを使った場合です。

通常のボレー合戦では、カウンターを打つか、ブロックしてリセットするかの2つの判断です。

ですが、ノーバンで打つかワンバウンドで打つか、の判断が加わると、落としてスピードアップを狙う強打か、ディンクするか、の2つの判断が加わり、

「計4つの判断を、相手に強いることができる」と、分かりやすく言語化してくれています。

そして残る2つは、意外な戦術でした。

バリエーションの重要性を散々話してきて矛盾するかもしれませんが、逆に

常に同じ場所に打つという戦術です。

キッチンの最も深い位置の角を狙って、コーナー、コーナーと攻め続けます。

相手返球の際には、自分はグッと身をかがめセンター付近でダイレクトボレーを狙い続けます。

相手もコースは分かっているでしょうが、次第にプレッシャーを受け始め、コートが狭いと感じ始め、何度かラリーを続けた後、先にポップアップするか、ミスしてしまうというものです。

自分は同じところに同じショットを打つと決めているので、ミスの確率を少なからず減らすことができるとしています。

確かに「もう来るところは分かっているのに!」とミスした自分を責めて後悔するシーン、1試合に何度もありますよね。

意外な戦術② 2歩下がる

繰り返しになりますが、見た目は誰でも出来そうなディンクショットですが、実は難しいショットです。

動画冒頭では元テニスプロの「ジャック・ソックがピックルボールに転向して最も難しいと感じたショットはディンクだと話している」と話しています。

どうも調子が悪いと感じる日があって当然です。

そんなときは、

通常キッチンラインのすぐ真後ろに立ちますが、あえて2歩後ろに下がります。

これを動画内では「ALディンク」と呼んでいます。この戦略を使っている18歳の絶対女王アンナ・リー・ウォーターズの頭文字を取って名付けたそうです。

こうすることで、確実に体の前方でインパクトを迎えられ、ネットとの距離も出ますから、自分のショットは相手キッチンに浅く落ちやすくなります。

また自分がダイレクトボレーする大抵の機会も失いますから、自分がノーバウンドで打つか落とすかのを決める判断の数は減ります。

さらに下がった分、自分がディンクする回数は増えます。ミスしている原因も見えてくるでしょう。やるべきことは、ドンドン明確になっていきます。これが自分の調子を取り戻すきっかけになるかもしれません。

一方で相手の調子を崩す効果も狙えます。

自分が下がれば

相手のディンクは、確実にキッチン内でワンバウンドします。

それに満足した相手は次第に正確なショットを打つことに怠け始めるのだそうです。

少々深くなっても攻撃されることはないと、相手が思い込んだらチャンス到来です。

一転、前に1、2踏み出して、ダイレクトのカウンターボレーでウイナーを奪いに行きます。

2歩下がっている際には、相手が攻撃に転じてきても、自分の反応時間が通常より多く確保できるので、簡単にはポイントを奪われないはずだとも、しています。

下がっているのを見た相手が、無理に強打で足元に攻撃しようとネットミスしてくれたら、まさに、いいこと尽くめの戦術となりそうですね。

バリエーションは無限に

いかがだったでしょう。

コース、スピード、回転、深さ、立ち位置。

これらを組み合わせていけば、バリエーションやコンビネーションは、まさに無限に広がっていきますね。

他にもバリエーションがある、と思いついた方は、ぜひ教えて下さい。

大阪から情報発信中の私「ピックル坊や」も、9種の中から、これといった得意パターンの組み合わせを見つけて、ぜひ自分のモノにしたいと思っています。

次回は、この自らの得点パターンを作る上で気を付ける点をご紹介します。

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ピックル坊や
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勝手に広めるンルン
大阪府生まれ。大学までテニス部。大阪から情報発信
ピックルに目覚め、ルンルン楽しく上手くなれるのか検証中
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