パドル選び

競技を変えたパドルの進化

picklebouya

ピックルボール界のレジェンド、ベン・ジョンズのお兄さんで、世界一のダブルスプレーヤーとも称されるコリン・ジョンズ選手が、次のような動画をアップしていました。

2025年9月に、アメリカ・カリフォルニア州サクラメントで行われたPPAヴィンテージ・オープン(Pickleball Central Sacramento Vintage Open)を前に、どのような戦いぶりになるかを、自ら予想し、語ったものです。

「ヴィンテージ・オープン」とは、トッププロたちが、現代の高性能パドルは用いず、創成期に使われていたような木製パドルだけを使用してプレー。

古き良き時代を懐かしむ、といった趣旨の、非常に興味深いイベントでした。

コリン選手の言葉に耳を傾けると、パドルの進化が、ピックルボールの競技性に、どのような変化を与えているのか、非常によく分かるので、今回ご紹介したいと思います。

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スピードが全然違う!

まずは実際の試合動画を見てください。

普段PPAツアーをご覧になっている方は、

いつもよりかなりスピードが遅い、と感じるのではないでしょうか?

明らかにドライブの数が少なく、ディンクの勝負も長くなっているように思います。

すべてコリン選手が試合前に予想していた通りのプレーでした。

今と比較するために普段のPPAツアーの試合の様子も置いておきます。

コリンの予想①: ドライブ減ドロップ増

コリン選手の試合前の発言を、いくつかピックアップしてみましょう。

注目点はサードショットドライブが減り、フラットドロップが増えることです。

トップスピンロールのような重いショットさえも、このようなパドルでは大きなスピンを生み出せないため、ほとんど見られなくなります。

プッシュドロップ、ショベルドロップが増えます。

3打目をドライブする選手もいますが、ラリーに勝つためというよりは、5打目でドロップすることを目的としたプレーが多くなるでしょう。

コリン選手の言った通り、4選手とも粘り強いプレーをしているのが、お分かりいただけるでしょう。

コリンの予想②: ミッドコートは守備的

木製パドルでは、ミッドコートからでも、パドルのパワーを借りて、相手を圧倒することは難しと、コリン選手は言っていました。

トランジションゾーンから相手を突破するのは難しいため、ブロックやハーフボレーが多くなるでしょう。

そして成功するチームはこのエリアで非常に規律あるプレーをするはずです

基本に忠実に、守備的に返球し、キッチンラインまで到達することを最優先せざるを得ないとの予想は見事に当たります。

コリンの予想③: スピードアップはボレーで

今のスピンのかかるパドルでは、ワンバウンドでスピードアップするのは、もはや当たり前の攻撃ですが、木製ではそうはいきません。コリンはこう語ります。

バウンドからのスピードアップではなく、空中からのフラットな攻撃がより多く見られるようになると思います。

これは、ボールを素早く相手に当てられなくなり、ボールを深く沈めることができなくなるためです。

相手に近づき、キッチンゾーンでボールに触れ、素早く体に当てることで、相手に急襲をかける方がはるかに効果的です。

特にノーバウンドでのロブを時折加えることで、それを補うことができると思います。

昔は、パワーより「質」を重視したショットで相手の時間を奪っていたことが、見事に表現されてますね。

コリンの予想④: カウンターは角度重視

カウンターも簡単には決まらないと、予想します。

カウンター攻撃では、スピードを抑えつつも、下への角度を重視したカウンターパンチを多く打つようになると思います。

力任せに叩き潰すのではなく、角度のアドバンテージを活かすだけです。

カウンターのスピードを少し落として相手の足元に近づけるだけでは、相手を撃ち抜くのは簡単ではないでしょう

パドル性能に多くを頼る、ロールやフリックではなく、スピードを抑えた、キチンと上から下へ角度あるショットを打つことが大事になると、結論付けていました。

コリン選手の言葉の意味

コリン選手の言葉は、色々なことを私たちに感じさせてくれます。

現代ピックルボールが歴然とパワー寄りになり、ドライブやスピードアップのシーンが急激に増えていること。

それに伴い、従来の我慢強さを重視する戦術から、イッキに相手をクラッシュするような強引なプレーへと変化していること。

そして、もう1つ。

理論派コリン選手は、話しながら何度も笑顔を見せて

「クラシカルな戦い」を非常に楽しみにしている様子が伝わってくるのです。

本来のピックルボールの持っていたドロップ、キッチンライン付近でのプレー、防御の重要性などの、面白みを忘れてはいけない、と教えてくれているようにも思えるのです。

フィジカルやパワーの重要度が求められる現代ピックルボールも、競技性という意味では正しいのでしょうが、

やはり頭脳戦や戦略性の部分が減っていくのは寂しくもあります。

最新のパドル性能を理解して、活かしつつも、「伝統的なピックルボールの戦い方」は、いつまでも忘れたくないですね。

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ピックル坊や
ピックル坊や
勝手に広めるンルン
大阪府生まれ。大学までテニス部。大阪から情報発信。ピックルに目覚め、ルンルン楽しく上手くなれるのか検証中
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