トップスピンとスライスドロップ

picklebouya

前回はドロップショットの基本とプッシュドロップについて考えてきました。

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今回は、プッシュドロップを少し進化させたトップスピンドロップ(時にロールドロップとも呼ばれます)とスライスドロップについて、ご紹介したいと思います。

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トップスピンドロップとは?

プッシュドロップは、固定したパドル面によるスムーズな直線運動に近いスイングで、回転量は最小限でした。

ですが、トップスピンはブラッシングと言われるボールを擦り上げる動作が加わります。

これにより進行方向前方への回転がかかり、ボールが通常より落下する弧を描きます。

ネットを越えやすく、かつ相手にとっては打ちにくい足元に落ちやすいという大きな利点があります。

一方で一貫性を維持するのが難しく、非常に繊細なショットとなります。

主なドロップの種類
左右種類難易度安定度
フォアプッシュドロップ
トップスピンドロップ★★
スライスドロップ★★
ドリップ★★★
バックプッシュドロップ★★
トップスピンドロップ★★★★
スライスドロップ★★

どんな時に使う?

プッシュドロップを使った場合、安全にキッチンラインまで進みやすくなりますが、相手のミスはあまり期待できません。

しかし、トップスピンドロップの場合は

  • 初中級の場合はミスする可能性がある
  • キッチンラインに進んだ際、イーブン以上で進められることも
  • 前にいるパートナーが返球をポーチできる可能性がある
  • ドライブかドロップかの見分けがつきにくい

などのメリットがあります。

テクニックとしてはプッシュより難しいですが、

初中級以上を目指すなら絶対に必要になってくるショットです。

プッシュドロップでは相手のミスは期待できない、あまりプレッシャーをかけられないと判断したら、質の高い回転で相手のミスを引き出していきたいところです。

テイクバックはいらない

まず大切なのは、相手にネットより低い位置で取らせることです。

そのためには、かなり小さな弧を描く必要があります。

回転をかけようとするあまりボールを強くヒットしてしまい、浮き上がってしまうミスが多くなります。

これを防ぐのがテイクバックを極限まで小さくすることです。

次の「The Pickleball Clinic」の動画でのアドバイスを引用させて頂きます。

バックスイングを非常に短く保つようにする必要があります。パドルをその低い位置から高い位置へ移動し、少しスピンを作ります。クレイジーなスピンではなく、少しのスピンです。そうすることで、ボールを低く保つことができます。

動画を見ると、右利きの場合、軸足の右足より前方でテイクバックを完了し、そのまま振り出すだけで十分だということがわかります。

繰り返しますよ。

大事なのは「極端のスピンではなく少しのスピンです」(笑)

利き手側でフィニッシュ

ボールの外側を触ってブラッシングするように回転をかけます。

わずかにリストは使いますが、

回転をかけようとするあまり、過度に手首を使うのは、むしろ逆効果です。

そしてフォロースルーも小さくて構いません。

次の「Selkirk TV」の動画では男子トッププロのジェームズ・イグナトヴィッチ選手が次のようにアドバイスしてくれています。

私はかなり上の方でスイングを振り終えているということです。私は手首から上へ向かうのではなく、リストワークもあまり使いません。手首を体の反対側にひっくり返すこともありません。

その最もわかりやすい方法として、フィニッシュの位置について、こう語っています。

クロスコートドロップで最も重要なことは、体の同じ側で終了することです。プロの試合を見ているとトップスピンドロップでは体の利き手と同じ側でフィニッシュしていることが分かります。

ドロップでは利き手と逆側ではフィニッシュしません。手首を返してドロップを行うと、問題が発生する可能性があります。このフォロースルーの動きは利き手と同じ側の体側で行ってください。こうすることで、効率的に打つことができ、エラーが少なくなります。

非力な場合は逆側でフィニッシュするプレーヤーもいるかもしれませんが、

私も利き手側で終える意識でスイングした方が、うまくコントロールできる気がしています。

皆さんも1度、試してみてはいかがでしょうか?

スライスドロップは?

次にスライスドロップについてお伝えします。

プッシュドロップに似ていますが、ボールにアンダースピンをかけることで、ボールのペースを落とし、相手に攻撃されにくくする効果があります。

女子のトッププロ、マリ・ハンバーグ選手の動画をご覧ください。

テイクバックは小さく、テニスのように高い位置から下方へ振り下ろすような動きは一切ないことに注目して下さい。

わずかに潜り込ませるような動きです。

これで一貫性が保たれます。

ハンバーグ選手は以下のようなポイントを挙げています。

体の位置は膝を曲げて体重のバランスをとったアスレチック・スタンスから始めます。ボールの少し後ろに体を配置し、肩を回したままにして、コントロールと一貫性を維持します。

低い場所から高い場所へ、ボールを少し前に出して打ちます。ボールが相手のキッチンに落ちるときに低く保つ、柔らかくスムーズなスイングに焦点を当てます。

テイクバックしないつもりで

トップスピンドロップもスライスドロップも、とにかくテイクバックの時点で

軸足の右足より後方にパドルをセットしないことが大きなコツと言えそうです。

テニス経験者だった私はプッシュドロップからではなく、いきなりトップスピン、スライスドロップからスタートしました。

ですが、やはりテニスのテイクバックでは大きすぎるようで、コツを掴むのに時間がかかりました。

テイクバックはするものという固定概念を捨てて、

テイクバックは完全にない状態からスタートするという意識でちょうどいいのかもしれません。

心配しなくても大丈夫です。いまだかつて、テイクバックが小さすぎてボールを打てなかった人は見たことありませんから(笑)。

「ない」つもりでも、必ず前に飛びますよ!

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ピックル坊や
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勝手に広めるンルン
大阪府生まれ。大学までテニス部。大阪から情報発信。ピックルに目覚め、ルンルン楽しく上手くなれるのか検証中
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