トマホークって何だ?

「トマホーク」って何だ?

前回の「スコーピオン」に続いて「トマホーク」ショットという言葉を聞いたことあるでしょうか? 身長193センチの長身プロ、ジェフ・ワーニック(Jeff Warnick)選手(42歳)が考案したと言われる、バックハンドボレーです。

軟式打ち!?
コンチネンタルかイースタン気味のグリップのプレーヤーが多い中、ウエスタン寄りのグリップで握り、フォア側と同じ面でボレーをします。
日本の方なら馴染み深いでしょう、いわゆるソフトテニス、軟式打ちと言われる打ち方です。
青色の帽子、ワーニック選手のプレーの様子が分かる動画です。
▶「Gearbox Pickleball」動画より
日本ソフトテニス界を牽引してきた船水雄太選手(31歳)がアメリカでピックルボールのプロに挑戦し、結果を残し始めています。当然ながら厚いグリップの船水選手と、非常に似ている打ち方に見えますね。
▶「ピックルボールジャパンTV」動画より 船水選手のボレー
5センチ前で打てる
次の動画では、このショットが最近のプロの間で新しいショットとして話題になっていると紹介しています。
手首がパドルより前方に出る従来の打ち方に比べて、リストを自由に使える分、
スナップが効いて威力が出ることと
何より前方へのリーチが5~7センチ伸びることの効果が大きいと、話しています。
▶「Zane Navratil Pickleball」動画より
グリップチェンジする時間が必要にはなりますが、
相手のボールが、力の入りにくいバック側に高く浮いてきた時や、もう少し前なら打ち込めるのにという位置に来た際に、役立つかもしれません。
収める距離が短くなる分、非常に難しくなるバックの逆クロスに角度を付けることも、しやすくなります。
通常のスマッシュで回り込みづらい高さの場合、バックハンドスマッシュとしても効果を発揮します。
一般プレーヤーが習得するのは簡単ではないでしょうが、いざという時、こういう打ち方もあるんだと知っておくことは、非常に大事だと思います。
パンケーキグリップ
バックとは違いますが、グリップの話で言えば、
ライリー・ニューマン(Riley Newman)選手(31歳)が有名です。
パンケーキをひっくり返す時に使うような厚い握り、
「パンケーキグリップ」が代名詞のトッププロです。
極端にグリップの厚いフォアボレーは軟式の前衛を彷彿させ、バックは、ディンクを含め、ほぼすべて両手で処理します。
▶「rileynewmanpb」インスタグラムより
▶「thekitchenpickleball」インスタグラムより
▶「PrimeTime Pickleball」動画より ニューマン選手のバックディンク
ピックルボールの従来のトレンドに縛られないプレースタイルで、非常に人気も高いそうです。
前回ご紹介した「スコーピオン」、今回の「トマホーク」とも、特に日本の軟式テニス経験者の方にとっては、自信を深めてくれるニューショットではないでしょうか。
比較的ニュースポーツなピックルボールだけに、絶対こうでなければいけない、という縛りにとらわれる必要もないと感じさせてくれますね。
いつの時代も創造性だけは失いたくないものですね。