ピックルの基礎知識

ラインジャッジで揉めないために

picklebouya

ピックルボールでは公式戦であれ、セルフジャッジが一般的です。

PPAでも審判が明らかにおかしいと判断した場合のみ覆すことができる方式です。

今後は、カメラリプレイやチャレンジシステムの導入も検討されることになりそうですが、我々のような、一般プレーヤーレベルでは、当分、セルフジャッジでラインコールする状況は続きそうです。

今回はそんな大事なラインジャッジについて考えます。

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コールはボールの落ちた側の責任

USAピックルボール公式ルール6.C.1に「プレーヤーはコートの自分の側のラインをコールする責任がある」とあります。ラインジャッジがいない試合では、すべて自陣コートは自分で判定しなければならない「領域」となります。

自分もパートナーもボールがインかアウトか疑わしかった場合、相手にそのジャッジの権利を譲ることはできますが、

基本、分からない場合は相手側のポイントになります。

同ルール6.C.3. に「ラインのコールについては、相手側が疑惑の利益を得る。「アウト 」と判定できないボールはすべて 「イン 」と見なされる」と明記されています。

どこまでがイン?

ではどこまでがインなのでしょう。ボールがラインが描かれているペイントに物理的に触れた場合は、「イン」となります。ペイントに触れずに、外側に落ちた場合は、「アウト」」となります。

ボールの底の先端部が、ほんの少しでもラインに触れていれば「イン」です。

逆に言えば、物理的にボールの先端がライン触れずに、ボールの空中に浮いた部分がラインにかかっていたとしても、それは「アウト」ということになります。

テニスとの違い

テニスではハードコートやクレーコートの場合、ボールの落下位置にはボールマークが残ります。強打されたボールが地面に着いた瞬間、圧縮されて、やや広がります。

その分、ラインとの接触面は大きくなります。

しかし、ピックルボールのボールは硬質です。接触面が広がるケースは皆無です。ボールの先端部がラインにかかったかどうかをジャッジすれば良いのですが、跡も残らないだけに判断は、簡単ではありません。

場所によって見え方は違う

USA公式ルールの6.C.6. に「プレーヤーは、ボールが地面に落ちた時にラインとボールの間に空間があることが明 確に見えない限り、ボールを「アウト」とコールしてはならない」とあります。

以下のイラストを見てみてください。黄色、青のボールはイン。赤のボールはアウトとジャッジできるでしょう。ですが、緑、オレンジのボールの場合はどうですか?

上の図ではラインとボールの間に隙間は見つけられません。ですが、別角度から見ると、ほんの少し隙間があります。

実際は「アウト」だとしても、それが不確実だった場合、上の図のようにしか確認できなかった場合は、「アウト」とは言えない、「イン」としなくてはいけないケースが往々にして有るということです。

野球の「ビデオ判定」やテニスの「ホークアイ」に見慣れている方の中には、意外に思われる方も多いのではないでしょうか?

100%間違わないことはない

これを踏まえて下のお借りした動画を見てみてください。カメラを回したごくピンポイントの角度で、ボールとラインとの隙間が見つけられます。

ボールの直径ラインより内側にボールがかかっていれば「イン」、それより少なければ「アウト」のような、感覚的な部分で判断することは、極めて難しいことが分かるのではないでしょうか?

▶「BangItPickleball」インスタグラムより

人間の目はいかに頼りにならないかがよく分かります。

自分が100%正しいと思っても、見える角度によっては、そうではないケースもある、と認識することが大切と思います。

それが自分のジャッジの精度を高めたり、相手のジャッジを疑ってイライラしなくて済むことにも、つながるでしょう。

パートナーが助けてあげる

ボールとラインの間に隙間が見えなければ「イン」。不確実な場合は、相手に有利にジャッジする「倫理規定」は、素晴らしいとは思います。

ですが、ダブルスの場合、ジャッジは自軍コートにいる2人に委ねられています。

以下の動画を見てみてください。

▶「The Dink Pickleball」動画より

観客側から見たサイド、ボールを追ったプレーヤーのサイド、いずれからもラインの外にあるとハッキリは認識できない状況です。

ですがカメラがもう90度逆になった際、すなわち

ボールを打たないプレーヤーの角度から見ると、ボールとラインの間にハッキリと隙間があることが分かります。

この場合、ボールを打つプレーヤーより前に、パートナーがハッキリと「アウト」とコールしてあげることが大事です。

他にもサーバー側に返されたリターンをサードショットで打ち返すシーンを想像してください。ボールを打たないプレーヤーがステイバックして平行に並んでいた場合、リターンがオンラインかアウトかハッキリと真横からしっかり確認できるはずです。

隙間が見えれば、迷わず「アウト」のコールをするべきです。

打つ方のプレーヤーはボールに近いとはいえ、真上から見る形になります。遠慮はいりません。見える角度にいるのは、あなただけですから。

USA公式ルールの6.C.8.には「ダブルスでは、一方のプレーヤーがボールを『アウト』、パートナーが『イン』とコールした場合、疑いが存在し、チームのコールは『イン』となる」とあります。

ようは相手側のポイントになってしまうということです。

パートナーが悩み顔をしていても、あなたが「アウト」を確信できたら、即座にコールして助けてあげましょう。

もちろんウソはいけません。誠実に「ピックルボール精神」に則って判断してください。

次回はその「アウト」の声を上げるタイミング、ラインコールについて考えます。

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勝手に広めるンルン
大阪府生まれ。大学までテニス部。大阪から情報発信。ピックルに目覚め、ルンルン楽しく上手くなれるのか検証中
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