シングルスVSダブルス

シングルスVSダブルス

ピックルボールのシングルスの練習をする機会がありました。ダブルスとの違いを実感して、その差について考えてみました。
シングルスとダブルスの違い
コートの大きさ
テニスはシングルスとダブルスの大きさは左右1.37メートルずつ広いですが、ピックルボールのシングルスとダブルスのコートの広さはまったく同じです。
初心者の方は意外に思われるのではないでしょうか?
テニスのサービスボックスより縦が少し広く、左右が少し狭いぐらい。
単純に1人で守る範囲は、ピックルボールのダブルスの、倍の広さになるわけですから、私は結構、広く感じます。

カウントの仕方
第1サーバー、第2サーバーの考えがなくなるので、カウントの数字はサーバー側から「自分のスコア」ー「相手のスコア」になります。
ダブルスでは3つの数字「0-0-2」(ゼロ ゼロ ツー)からスタートしますが、こちらはシンプルです。サーブ権は1回ずつ。 サーブ権のある方の得点が偶数なら右サイドから、奇数なら左サイドからサービスを打ちます。

運動量と戦術
コートの広さから考えても分かるように、運動量はかなり大きくなります。テニスに比べて反応時間は約半分。瞬時にコースや前後、バウンドの高さを判断しないと間に合いません。ラリーポイントの長さはダブルスに比べれば、短くなる傾向があります。
戦術的にはテニスに近い部分もあると感じますが、動きの激しさや、求められる俊敏性はピックルボールの方が上かもしれません。

シングルスよりダブルスが人気
近頃テニス界でダブルス軽視が問題になったばかりですが、誤解を恐れずに言えば、ピックルボールはシングルスより、ダブルスの方が人気が高いというのは一般論としてあるようです。(あくまで一般論ですよ)。
アメリカのピックルボールプレーヤーの中でも「卓球とテニスと違って、ピックルボールにおいては、ダブルスよりシングルスのタイトルがほしいプレーヤーは、ほぼいないだろう」と言う発言を見たことがあります。
PPAのランキングも、シングルスよりダブルスの方が、先に記されています。シングルスの大会の方が開催回数も少ないようです。
単複がある競技としては、非常に珍しい傾向と言えます。
なぜシングルスはマイナー扱い?
では、なぜシングルスの方が「マイナー」扱いされるのでしょうか?
肉体的負担が大きい
そもそもテニスからピックルボールに転向するプレーヤーの中には、年齢的な部分で、コートすべてをカバーするのが難しくなってきたという理由があります。シングルスで求められる運動量や俊敏性を保持するのが、厳しいと感じているプレーヤーが少なからずいるのでしょう。
コートが混んでいる
ピックルボール先進国アメリカでは、愛好者の激増にともない、コートを確保するのが非常に難しくなっています。コートの中に入れる人数に限りがある以上、2人より4人のダブルスをプレーする機会が、一般的に増えていったと考えられます。
ポイント間が短い
ピックルボールの大きな醍醐味として、誰でも気軽に、短時間でプレーを楽しめるレベルにまで到達できるという点があります。しかしながらシングルスでは、守る範囲が広い分、単純なエラーや、ショートポイントの割合も増えます。観戦する側から見て、これを、つまらないと考える人が一定数います。
ペアと喜べない
もう一つのピックルボールの魅力に、男女、世代を越えて楽しめる社交性の高さがあります。シングルスは個人の戦いですが、ダブルスではペアとの連携やコンビネーションが大事な戦略要素として加わります。団体戦でもダブルスは大いに盛り上がりますし、多くの人とパドルタップできるのは、やはり魅力と感じる人が多いのだと思います。
シングルス練習は役立つ
俊敏性や持久力に自信があるプレーヤーは、シングルスに向いていると言えます。元プロテニスプレーヤーがピックルボールでは、ダブルスに比べシングルスの方を得意とする傾向は、少なからずあるようです。
最終的には、向き不向きや、好みの問題でしょうが、シングルスをプレーすることはダブルスにも役立つことが多いと感じます。
俊敏性が上がる
一人で多くの範囲を守り、瞬時の判断を強いられる分、ダブルスでは、ペースに余裕を感じることが出来ます。心肺機能を高めるトレーニングとしても、効果的でしょう。
相手をよく見る
自分がカバーする範囲の広さを考えても、逆を突かれるとかなり、厳しくなります。相手のポジションや、クセを見抜く眼力、コースの予測は、ダブルス以上にシビアに必要です。自分が激しい動きをしながら、相手の息遣いもきっちり感じ取るよい練習になります。
自分の苦手がわかる
リターンでは、相手バックにストロークを打たせるのが、セオリーになります。当然、守備範囲が広い分、相手に苦手を狙われやすくなります。バックなり、フットワークなり。自分の不得意な部分が、浮き彫りになることは間違いないでしょう。
シングルスならではの楽しみ
ストイックにスキル向上や、勝利の追求を行うプレーヤーにとって、シングルスの方がダブルス以上に魅力を感じる部分は確かにあります。
テニスでもシングルスプレーヤーがボレーを磨いたり戦術的な幅を広げるため、ダブルスの試合に出ることはよくあることです。
どちらが人気、不人気という問題はさておき、ピックルボールにおいても、シングルスをプレーすることは、得になることはあっても、損になることは、一つもないと思います。
どちらか片方ではなく、どちらも上手いと言われるプレーヤーになることこそが、どの競技においても共通の理想と言えるのではないでしょうか。
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